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【288】仕事なんか生きがいにするな

 

 

【17/08/24】著者は、「生きる意味が感じられない」という、実存的な悩みを抱えるクライアントたちに向き合っている精神科医。ニーチェ、アレント、フロム、フランクル、ウェーバー、エンデ(順不同)などを援用して、生の謳歌(「美」と「遊び」の回復)を訴える。感心したのは、「頭」と「心=身体」とを対置させているところ。特に、「心=身体」として、密接不可分のものと捉えているところがすばらしい。臨床実績の積み重ねからくる実感なのであろう。「心=身体」の声に耳を傾け、解き放つことが「第二の誕生」につながるのだろう。