読書ろぐ

読書メーターの過去ログデータベース

2017年

【295】すべての教育は「洗脳」である

すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~ (光文社新書) 作者:堀江 貴文 光文社 Amazon 【17/09/12】 意外なのか当然なのか、堀江のご著作はこれが始めてである。「たかふみちゃん、ボクがパパでちゅよ~」ってのから「洗脳」なのかと反感をもっ…

【294】宗教ってなんだろう?

宗教ってなんだろう? (中学生の質問箱) 作者:島薗 進 平凡社 Amazon 【17/09/11】 島薗先生が、容赦なく全力を尽くされている印象を受けた。ある教団の落ちこぼれ会員としては、「宗教(性)」のこれからということには関心がある。前半は、宗教の起源につ…

【293】新装版 現代訳・職業としての学問

新装版 現代訳 職業としての学問 作者:マックス・ウェーバー プレジデント社 Amazon 【17/09/10】1917年講演。独・米の研究・教育体制の相違なども織り交ぜながら、学生に対しては「教員に指導者や予言者を求めてはいけない」と警鐘を鳴らす。教員がそうした…

【291・292】双極性障害・第1版/第2版

双極性障害【第2版】 ──双極症I型・II型への対処と治療 (ちくま新書) 作者:加藤忠史 筑摩書房 Amazon ※第1版と第2版を併記します。書影は第2版のものです。 【17/09/06】どんな病気であれ、対応を誤ると、患者さんの人生は根底から破壊される。双極性障害…

【290】「知的野蛮人」になるための本棚

「知的野蛮人」になるための本棚 (PHP文庫) 作者:佐藤 優 PHP研究所 Amazon 【17/08/30】ざっと流して終了扱い。57テーマ、各2冊ずつを紹介。読みたい、読まなきゃならんだろうなというものがあまり重ならなかった。米原万里さんの『打ちのめされるようなす…

【289】ザ・議論!

ザ・議論! 「リベラルVS保守」究極対決 作者:井上 達夫,小林 よしのり 毎日新聞出版 Amazon 【17/08/30】知名度においては、圧倒的な優位を誇る「ゴー宣」よしりんと、「リベリベ」(※)井上達夫が禁断の激突!と思いきや、意外に一致点が多かった。結局、「…

【288】仕事なんか生きがいにするな

仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える (幻冬舎新書) 作者:泉谷閑示 幻冬舎 Amazon 【17/08/24】著者は、「生きる意味が感じられない」という、実存的な悩みを抱えるクライアントたちに向き合っている精神科医。ニーチェ、アレント、フロム、フ…

【287】史上最強の哲学入門

史上最強の哲学入門 作者:飲茶 河出書房新社 Amazon 【17/08/18】ヘラクレイトスからデリダといった哲学史上の「猛者」たち31人を一堂に会して、真理(12人)、国家(6人)、神(5人)、存在(8人)のテーマでバトルを繰り広げる。私の年代の感覚では、「坊…

【285・286】完訳 ギリシア・ローマ神話 上・下(角川文庫版)

完訳 ギリシア・ローマ神話 上 (角川文庫) 作者:トマス・ブルフィンチ KADOKAWA Amazon 【17/08/13】上巻。古事記にしろギリシア神話にしろ、一夫多妻制なのかなと思っていた★惚れやすい男神、嫉妬深い女神、運命に翻弄される(人間の)女性たち。男性は、半…

【284】ウルトラマン「正義の哲学」

ウルトラマン 「正義の哲学」 (朝日文庫) 作者:神谷和宏 朝日新聞出版 Amazon 【17/08/02】1973年生まれの中学国語科の先生が、ウルトラマンシリーズを題材に行った授業がきっかけで作られた本。2011年6月刊(2015年2月、タイトルを変えて文庫化)。「文庫化…

【283】直感はわりと正しい

直感はわりと正しい 内田樹の大市民講座 (朝日文庫) 作者:内田 樹 朝日新聞出版 Amazon 【17/07/29】2008~14年の間に、連載名を変えて『AERA』誌上に掲載されたものを編集し、1冊の本としている。900字エッセイということで、最初は何本も続けて読むことに…

希望の思想 プラグマティズム入門

【282】希望の思想 プラグマティズム入門 希望の思想 プラグマティズム入門 (筑摩選書) 作者:大賀 祐樹 筑摩書房 Amazon 【17/07/27】難しかった。わからなくても、とにかく目を通した。プラグマティズムを、パースからデューイに限定せずに、トマス・クーン…

読みたい心に火をつけろ!

【281】読みたい心に火をつけろ! 読みたい心に火をつけろ!――学校図書館大活用術 (岩波ジュニア新書) 作者:木下 通子 岩波書店 Amazon 【17/07/26】埼玉県立春日部女子高校の現役学校司書の奮戦記。学校司書は、生徒や教諭のよきアドバイザーであるだけでな…

1984 フクシマに生まれて

【280】1984 フクシマに生まれて 1984 フクシマに生まれて (講談社文庫) 作者:大野 更紗,開沼 博 講談社 Amazon 【17/07/24】1984年に福島で生まれた大野更紗さんと開沼博さんとをホスト役とした6本の鼎談を中心に編んだ、文庫オリジナル企画。鼎談と対談は…

手紙

【279】手紙 手紙 (文春文庫) 作者:東野 圭吾 文藝春秋 Amazon 【17/07/21】解説込みで430ページだから、「大部」といってもいいだろう。映画は2回見た。1回目はDVD、2回目はAmazonプライムビデオで。細かいというよりは、「かなり」大きな設定変更がされて…

あの日、マーラーが

【278】あの日、マーラーが あの日、マーラーが 作者:藤谷 治 朝日新聞出版 Amazon 【17/07/20】傑作なのか、稚拙な作品なのか、よくわからないでいる。「あの日」の演奏会を、ドキュメントとして保存しておく方法もあったろうが、作者や編集者たちは、フィ…

現代語訳 古事記

【277】現代語訳 古事記 現代語訳 古事記 (河出文庫) 河出書房新社 Amazon 【17/07/20】712年(和銅5年)、太安万侶がまとめて元明天皇に献上されたのが最初。福永武彦氏による現代語訳(後年、子息の池澤夏樹氏も現代語訳を出版している)。世の始まりの混…

文庫解説ワンダーランド

【276】文庫解説ワンダーランド 文庫解説ワンダーランド (岩波新書) 作者:斎藤 美奈子 岩波書店 Amazon 【17/07/16】かなりゆっくり、傍線を引きながら読んだ。中高生の頃、読書感想文の参考程度にしか考えてなかった「文庫解説」。それを読むのはまた、「次…

アーモンド入りチョコレートのワルツ

【275】アーモンド入りチョコレートのワルツ アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫) 作者:森 絵都 KADOKAWA Amazon 【17/07/15】シューマン、バッハ、サティの音楽を散りばめた3つの小品。変化を受け入れることが「成長」であるならば、この3作は間…

「処方せん」的読書術

【274】「処方せん」的読書術 「処方せん」的読書術 心を強くする読み方、選び方、使い方 (角川oneテーマ21) 作者:奥野 宣之 KADOKAWA Amazon 【17/07/13】下読みを2~3度して、読了扱いとした。飛ばし読み。「心・メンタル」をメンテナンスし、強くするため…

何者

【273】何者 何者(新潮文庫) 作者:朝井 リョウ 新潮社 Amazon 【17/07/12】2012年、作者23歳の時の作品で、直木賞受賞作。ビデオを見てからだから、内容を確認するように読んでしまった。古い言い方だけど、「ヤマアラシのジレンマ」を思い出す。しかし、…

問題は、躁なんです

【272】問題は、躁なんです 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~ (光文社新書) 作者:春日 武彦 光文社 Amazon 【17/07/11】下読みをしただけで読了とするのは気がひけるのだが・・・。私は長く「うつ」と診断されていたと思っていたものの、2月に主治…

忘れられた日本人

【271】忘れられた日本人 忘れられた日本人 (岩波文庫) 作者:宮本 常一 岩波書店 Amazon 【17/07/10】1960年刊行(84年文庫化)。昭和14年から27年を中心に、主として西日本の農村・漁村で採取した古老の口承をまとめたもので、民俗学の記念碑的労作の1つで…

18歳からの民主主義

【270】18歳からの民主主義 18歳からの民主主義 (岩波新書) 作者:岩波新書編集部 岩波書店 Amazon 【17/07/09】35人(4人目で挫折)の「ご立派」な方々が、「民主主義」が機能修復すれば万事OK!ということをおっしゃっているような気がします。私たちがしな…

残念な政治家を選ばない技術

【269】残念な政治家を選ばない技術 残念な政治家を選ばない技術~「選挙リテラシー」入門~ (光文社新書) 作者:松田 馨 光文社 Amazon 【17/07/08】表題から期待された、「残念な政治家」とはそもそもどんな存在であるかが明示されていなかったように思われ…

感染症医が教える性の話

【268】感染症医が教える性の話 感染症医が教える性の話 (ちくまプリマー新書) 作者:健太郎, 岩田 筑摩書房 Amazon 【17/07/05】性については「寝た子を起こすな」という言われ方がされている一方で、「教えなければ伝わらないこと」という側面がある。性感…

ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方

【267】ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方 ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方 (PHP文庫) 作者:苫米地 英人 PHP研究所 Amazon 【17/07/04】この本も、宇都出雅巳さん同様、知識のストックの重要性を力説していた。後半、流し読み的になっ…

読んでいない本について堂々と語る方法

【266】読んでいない本について堂々と語る方法 読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫) 作者:バイヤール,ピエール 筑摩書房 Amazon 【17/07/02】まず、どうでもいい話から。★何年も前、当時つきあっていた女性から、「そんなに本を持ってい…

「正義」がゆがめられる時代

【265】「正義」がゆがめられる時代 「正義」がゆがめられる時代 NHK出版新書 作者:片田 珠美 NHK出版 Amazon 【17/07/01】自らの掲げる「正義」の名の下に、他人に対する「過罰傾向(これは私の造語と思う)」が蔓延している現状を憂い、様々な傍証を用…

ガラパゴス(上・下)

【263・264】ガラパゴス(上・下) ガラパゴス 上 (小学館文庫) 作者:相場英雄 小学館 Amazon 【17/06/30】上巻。鑑識課の木幡から協力を求められた田川は、身元不明のファイル群から偽装殺人と思しき案件に突き当たる。その捜査を進めていくうちに、企業社…