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読書メーターの過去ログデータベース

文学

【285・286】完訳 ギリシア・ローマ神話 上・下(角川文庫版)

完訳 ギリシア・ローマ神話 上 (角川文庫) 作者:トマス・ブルフィンチ KADOKAWA Amazon 【17/08/13】上巻。古事記にしろギリシア神話にしろ、一夫多妻制なのかなと思っていた★惚れやすい男神、嫉妬深い女神、運命に翻弄される(人間の)女性たち。男性は、半…

手紙

【279】手紙 手紙 (文春文庫) 作者:東野 圭吾 文藝春秋 Amazon 【17/07/21】解説込みで430ページだから、「大部」といってもいいだろう。映画は2回見た。1回目はDVD、2回目はAmazonプライムビデオで。細かいというよりは、「かなり」大きな設定変更がされて…

あの日、マーラーが

【278】あの日、マーラーが あの日、マーラーが 作者:藤谷 治 朝日新聞出版 Amazon 【17/07/20】傑作なのか、稚拙な作品なのか、よくわからないでいる。「あの日」の演奏会を、ドキュメントとして保存しておく方法もあったろうが、作者や編集者たちは、フィ…

現代語訳 古事記

【277】現代語訳 古事記 現代語訳 古事記 (河出文庫) 河出書房新社 Amazon 【17/07/20】712年(和銅5年)、太安万侶がまとめて元明天皇に献上されたのが最初。福永武彦氏による現代語訳(後年、子息の池澤夏樹氏も現代語訳を出版している)。世の始まりの混…

アーモンド入りチョコレートのワルツ

【275】アーモンド入りチョコレートのワルツ アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫) 作者:森 絵都 KADOKAWA Amazon 【17/07/15】シューマン、バッハ、サティの音楽を散りばめた3つの小品。変化を受け入れることが「成長」であるならば、この3作は間…

何者

【273】何者 何者(新潮文庫) 作者:朝井 リョウ 新潮社 Amazon 【17/07/12】2012年、作者23歳の時の作品で、直木賞受賞作。ビデオを見てからだから、内容を確認するように読んでしまった。古い言い方だけど、「ヤマアラシのジレンマ」を思い出す。しかし、…

ガラパゴス(上・下)

【263・264】ガラパゴス(上・下) ガラパゴス 上 (小学館文庫) 作者:相場英雄 小学館 Amazon 【17/06/30】上巻。鑑識課の木幡から協力を求められた田川は、身元不明のファイル群から偽装殺人と思しき案件に突き当たる。その捜査を進めていくうちに、企業社…

飛ぶ教室(岩波少年文庫)

【260】飛ぶ教室 飛ぶ教室 (岩波少年文庫) 作者:エーリヒ ケストナー 岩波書店 Amazon 【17/06/24】駆け足で。先に光文社古典新訳文庫に目を通してから、こちらも通読。固有名詞を含めて、訳し方が違っているのにとまどった(ヨーナタンとジョナサンなど)。…

飛ぶ教室(光文社古典新訳文庫)

【259】飛ぶ教室 飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫) 作者:ケストナー 光文社 Amazon 【17/06/20】ヨハン・ジギスムント・ギムナジウムのクリスマスまでの数日に起きた、いくつかの出来事について書かれている。中心になるのは5人の生徒と、2人(本当は「何人か…

カラマーゾフの兄弟(全5巻)

【250~254】カラマーゾフの兄弟(全5巻) カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫) 作者:ドストエフスキー 光文社 Amazon 【17/06/01】第1巻。2015年12月、Kindleにて購入後、放置。確か半額セール対象本だったと思う。第一部に、亀山氏の読書ガイドを付…

ときめき百人一首

【249】ときめき百人一首 ときめき百人一首 (14歳の世渡り術) 作者:昌代, 小池 河出書房新社 Amazon 【17/05/28】ご想像がつくと思うが、マンガ『ちはやふる』の影響を受けて手にしてみた本。見開きで、右に小池さんの現代語訳、左に解説と見やすい構成とな…

ゲーテとの対話(まんがで読破版)

【248】ゲーテとの対話(まんがで読破版) ゲーテとの対話 (まんがで読破) 作者:エッカーマン イースト・プレス Amazon 【17/05/25】原典読まなくちゃな! * * * もちろん、「原典」とは邦訳版のことである。

錦繍

【236】錦繍 錦繍(新潮文庫) 作者:宮本 輝 新潮社 Amazon 【17/04/23】10年前に起きた事件の後で別れた夫婦が偶然出会ったことから始まる往復書簡という形で提示される物語。己の為した善と悪全ての「業」にその人間は左右される。そして、その「業」とは…

100分de名著テキスト『苦海浄土』

【226】100分de名著テキスト『苦海浄土』 石牟礼道子『苦海浄土』 2016年9月 (100分 de 名著) NHK出版 Amazon 【17/04/02】不良小学生だった私は、「4大公害病」(がある)というのをどう感じていたのだろう。そして、今どう教えられているのだろう。気がか…

蜜蜂と遠雷(単行本)

【221】蜜蜂と遠雷 蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫) 作者:恩田陸 幻冬舎 Amazon 【17/03/13】この作品の最大のライバルは、『ピアノの森』なのではないかなあと思った。神がかったカイよりは、地に足が着いた4人の今後に期待したいと思います。映像化反対!★2…

トムは真夜中の庭で

【199】トムは真夜中の庭で トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫) 作者:フィリパ ピアス 岩波書店 Amazon 【16/11/14】はしかにかかってしまった弟・ピーターから隔離するために、トムは親戚の家に預けられる▼真夜中に13時を告げる大時計。扉の向こうで待って…

肉体の悪魔

【189】肉体の悪魔 肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫) 作者:ラディゲ 光文社 Amazon 【16/10/10】めくるめく官能の世界を期待すると、肩透かしを食らうことになる。今世紀初頭、かくも自意識が肥大した人物像を描かなければならなかったのは、なぜだろうか。…

地の星(『流転の海』第2部)

【2247】地の星 流転の海 第2部 地の星 (新潮文庫) 作者:輝, 宮本 新潮社 Amazon 宮本輝氏のご一家がモデルの大河小説第2部。妻子の健康のため、一度郷里に戻った松坂熊吾らを描く。第1部から続いている、戦争を弾劾する姿勢は胸を打つ。 * * * 全9部から…

ちょっと今から仕事やめてくる

【184】ちょっと今から仕事やめてくる ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫) 作者:北川 恵海 KADOKAWA Amazon 【16/09/21】パワハラ上司のいる「ブラックな」職場で思い悩む俺(青山隆)は、駅のホームから落ちそうになっているところを、ヤ…

100分de名著テキスト『アイヌ神謡集』

【2243】100分de名著テキスト『アイヌ神謡集』 NHK 100分 de 名著 知里幸恵『アイヌ神謡集』 2022年 9月 [雑誌] (NHKテキスト) NHK出版 Amazon 【22/09/22】19歳で早逝した知里幸恵が遺した、世界初の文字化されたアイヌの口承の世界。番組で取…

おしまいのデート

【170】おしまいのデート おしまいのデート (集英社文庫) 作者:瀬尾まいこ 集英社 Amazon 【16/08/04】表題作を含め、ランクアップ丼/ファーストラブ/ドッグシェア/デートまでの道のり、の5編を収める。「おしまいのデート」では、ああ、この人が亡くなる…

強運の持ち主

【168】強運の持ち主 強運の持ち主 (文春文庫) 作者:瀬尾 まいこ 文藝春秋 Amazon 【16/07/30】営業職から転じ、「ルイーズ吉田」として占い師となった幸子さん。彼女の元を訪ねるお客やアシスタントとのお話し。ニベア/ファミリーセンター/おしまい予言/…

図書館の神様

【164】図書館の神様 図書館の神様 (ちくま文庫) 作者:瀬尾まいこ 筑摩書房 Amazon 【16/07/21】成り行きで高校の国語科講師になってしまった早川清は、これまた成り行きで文芸部の顧問となった。部員は三年生の垣内君ただ一人。一年間の「部活」を通じて、…

トニオ・クレエゲル

【156】トニオ・クレエゲル トニオ・クレエゲル (岩波文庫) 作者:トオマス・マン 岩波書店 Amazon 【16/07/07】うーん。こういうのは肌に合わないのかなあw * * * あらら、これだけ!? 学部生以降、新書を中心に読んでいて、あまり「文学」に親しんでは…

堕落論

【153】堕落論 堕落論 作者:坂口 安吾 Amazon 【16/07/01】7月のEテレ「100分de名著」で取り上げられると知って読んでみた。高邁な「理想」の軽薄さから「堕ちる」ことで人間は救われるとしているのだろうか。オンエアが楽しみになってきた。 【21/03/29】制…

100分de名著テキスト:for ティーンズ

【2239】100分de名著テキスト:for ティーンズ for ティーンズ 2022年8月 (NHKテキスト) 作者:若松 英輔,竹内 薫,中山 智香子,木ノ下 裕一 NHK出版 Amazon 【22/08/20】 ①トルストイ『人は何で生きるか』(若松英輔)、 ②ポール・ナース『WHAT IS LIFE?』(…

64(上・下)

【147】【148】64(上・下) 64(ロクヨン)(上) D県警シリーズ (文春文庫) 作者:横山秀夫 文藝春秋 Amazon 64(ロクヨン)(下) D県警シリーズ (文春文庫) 作者:横山秀夫 文藝春秋 Amazon 【16/06/19】Kindleにて読了。映画が評判いいので、というだけの…

デミアン

【145】デミアン デミアン(新潮文庫) 作者:ヘルマン・ヘッセ 新潮社 Amazon 【16/06/08】シンクレールとエヴァ夫人が、「いい仲」(笑)になるものかと思って読んでいた・・・。あと、BL的要素があるんじゃないかと妄想していたw * * * これも先輩の読…

『罪と罰』を読まない

【144】『罪と罰』を読まない 『罪と罰』を読まない (文春文庫) 作者:佐知子, 岸本,しをん, 三浦,篤弘, 吉田,浩美, 吉田 文藝春秋 Amazon 【16/05/20】こんな「読書会」もありなのかw まず、この本を参加者全員が「読んでいない」ことがびっくり。三浦さん…

罪と罰(まんがで読破版)

【143】罪と罰(まんがで読破版) 罪と罰 (まんがで読破) 作者:ドストエフスキー,バラエティ・アートワークス Teamバンミカス Amazon 【16/05/19】学生時代に一度新潮文庫で読んだ。今回は、「「罪と罰」を読まない」を読んでいる最中に、先回りしたくなって…