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【285・286】完訳 ギリシア・ローマ神話 上・下(角川文庫版)

 

 

【17/08/13】上巻。古事記にしろギリシア神話にしろ、一夫多妻制なのかなと思っていた★惚れやすい男神、嫉妬深い女神、運命に翻弄される(人間の)女性たち。男性は、半神半人★現代のクリエイター(手塚治虫や富野由悠季、安彦良和等々)にも影響を与え続けているのがスゴイ★ブルフィンチによる神話の語りに、ミルトンやバイロンの詩が挿入されている。その意味では文学ガイド★Kindleで上下合本のうち、上巻相当部分を読了しました★カバーイラストは、ヤマザキマリさん。

【17/08/18】下巻。トロイア戦争や、オデュッセウスの冒険などが「面白さ」的にはハイライト。1885年「伝説の時代」として発刊された本書は、主としてアメリカ人を英文学の伝統に導き入れようといった主旨があったという★つまりは、ブルフィンチは採録者であって、かつ語り部なのである★インドや北欧神話については、あくまでも「オマケ」なので、他の文献を当たった方がよいだろう★それはともあれ、固有名詞が頭に入らず、苦心した。