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手紙

【279】手紙

 

 

【17/07/21】解説込みで430ページだから、「大部」といってもいいだろう。映画は2回見た。1回目はDVD、2回目はAmazonプライムビデオで。細かいというよりは、「かなり」大きな設定変更がされている(バンド→お笑い)。詳細は、じっくり読んでから改めて書こうと思います(以上、下読み)。

【17/07/22】前回下読みしたものを、改めて通読した。2001年に新聞連載が始まり、03年出版、06年映画化。映画との異同を述べ立てるつもりはない。弟(と、その家族)の体験しなければならなかった理不尽に対して、兄から届く手紙の無垢さに苛立ちさえ感じながら読んでいた。しかし第5章で、兄が加害家族に手紙を書き続けていたことと、弟から「最後の手紙」が届いたくだりを読んで、胸を突かれる思いがした。贖罪というのは重いテーマであるが、自らの不遇を嘆いているだけではいけないというのが、著者のメッセージかもしれない。